医療現場で“プレパレーション”という言葉が注目されています。
それは、治療や検査の前に患者が内容を理解し、心の準備をするための支援活動のこと。
特に小児医療では、プレパレーションが「怖さ」を「理解」に変える大切なプロセスとして広がりつつあります。
有限会社エイドでは、これまで医療・研究・教育の領域で「複雑なことを、見てわかる形にする」イラスト制作を行ってきました。
その経験をもとに、今後はこの“プレパレーション”の考え方を取り入れ、医療現場での理解支援や不安の軽減に役立つビジュアル表現にも挑戦していきたいと考えています。
「理解を助ける」という視点をイラストに
医療の現場では、患者さんが「何が行われるのか」を知らないことが不安につながることがあります。
その不安をやわらげるために、言葉ではなく“視覚的に説明する”ことの重要性が見直されています。
エイドがこれまで制作してきた医療機器や手技説明のイラストも、まさにその延長線上にあります。
たとえば「順序」「位置」「動き」を明確に示すことで、読む人が一瞬で流れを理解できるようにデザインしています。
この考え方をさらに発展させ、**患者と医療従事者の双方に安心を届ける“理解のデザイン”**へとつなげていきたいと考えています。
「積み木を積む」30秒のアニメーション
下のアニメーションは、エイドが制作した「積み木の積み方」をテーマにした短尺映像です。
一見シンプルですが、「手順」「順序」「理解の流れ」を視覚的に伝えるという点で、プレパレーションに通じる考え方を持っています。
動きを使うことで、“どうすればうまくいくか”を直感的に伝えることができるようになります。
この短い30秒の中に、「見ることで理解が生まれる」仕組みを凝縮しています。
このような映像的アプローチを医療・教育の現場にも応用し、
検査や治療の流れを、専門知識のない人にも“見てわかる形”で伝えることができるのではないかと考えています。
“伝える”から“伝わる”へ — エイドのこれから —
プレパレーションのような取り組みは、今後、医療の質だけでなく「患者の安心」を支える重要な要素になると私たちは感じています。
エイドは、イラストや短尺アニメーションを通じて、その一端を担えるよう準備を進めています。
視覚化によって理解が深まり、理解が安心を生む。
そのサイクルをデザインすることが、私たちのこれからの挑戦です。
「伝える」だけでなく、「伝わる」ために。
エイドは、医療現場や教育現場とともに、“理解を形にする”ビジュアルコミュニケーションを探求していきます。
