―“感じる”イメージの力と、エイドのビジュアル表現―
言葉って、思っている以上に私たちの脳に影響を与えるんです。
たとえば、「歩いてください」と言われるより、
「踵が、やわらかい砂浜に沈んでいくのを感じながら歩いてください」
と言われた方が、その情景がリアルに浮かんできませんか?
実は、この“感じるイメージ”の違いが、脳の働きにも大きな差を生むことが、ある研究でわかってきました。
■ 実験でわかった「言葉の力」
2009年に行われた実験で、健康な大人に「歩くイメージをしてください」と言ったときと、
「踵が砂に沈むのを感じながら歩くイメージをしてください」と言ったときの脳の反応を比較しました。
すると後者の方が、運動に関係する脳の部分がはっきり活性化したのです。
つまり、五感や身体の感覚に訴えるような言葉(レトリック表現)は、
頭の中でよりリアルに“自分が歩いている”ようなイメージを起こす力があるということです。
■ 「見てわかる」だけじゃない、“感じてわかる”ビジュアル
私たちエイドが日々制作しているのは、単なる説明図ではありません。
- 心や感覚に訴えるイラスト
- 「こうなっているのか」と腑に落ちる3DCG
- 身体の動きを自然にイメージできるアニメーション
──そんな、「見た瞬間に“感じる”ビジュアル」です。
たとえばリハビリ現場や医療機器の説明で、
専門用語だけでは伝わりにくいことも、イラストなら一目で理解できることがあります。
■ 伝えるために、伝わるかたちを選ぶ
この研究が教えてくれたのは、
「どう伝えるか」が「どう伝わるか」を決めるということ。
そしてそれは、ビジュアル表現でも同じです。
以下のような場面で、私たちの表現力が活きてきます:
- 医療や介護の説明で使う資料
- 高齢者や子どもにも伝えたいパンフレット
- 外国人向けの視覚ガイド
- リハビリ指導用の動画
伝えたいことを、「伝わる形」にする。
それが、私たち有限会社エイドの仕事です。
■ まとめ
「感じる」ことが、記憶や理解を深める。
だからこそ、“感じさせる言葉”や“感じられるビジュアル”が、
これからの医療・教育・研究の現場でますます重要になるはずです。
「わかりやすく伝えたい」その思い、
ぜひ一緒にかたちにしていきましょう。
参考文献
藤本昌央・信迫悟志・藤田浩之・山本悟・森岡周(2009).
レトリック言語が歩行運動イメージに及ぼす影響 ―fNIRSによる検討―
『理学療法科学』第24巻第4号, pp.493–498.